続・新オセロ方式新順位決定方法

4月2日に書いた「新オセロ方式新順位決定方法」、本文中に書いてありますがこれは私が考案したものではありません。本人に了解を取ったので名を明かしますが、中部の土田五段の提案です。

私は最初この案を聞いたときはいまいちピンと来なかったのですが、深く考えて行くと、このやり方ってめちゃくちゃいいじゃん、と思うようになりました。

「勝数優先」とするために発生する不運・幸運な順位というものをうまく調整しつつ、ノックアウト方式のような極端な順位付けにもなっていません。

こんな言い方したら悪いかもなんですが、勝数が多い人の方が勝数が少ない人より下の順位になる場合があることについて「納得できない」と感じる人は、きっと単に「ちゃんと考えてない」からだと思います。あくまでも新オセロ方式についての順位の決め方のお話なんで、普段の大会で慣れているスイス式で考えたら全然話が違ってしまいます。

先の記事内でも似たようなことを書きましたが、3連勝した後3連敗した3勝3敗と、2連敗した後4連勝した4勝2敗、前者の方が順位が上になるってのは、実は新オセロ方式ではとっても自然な見方だと思います。
3連勝した後3連敗ってのは、3連勝した8人の中で最下位になった、ということ。2連敗した後4連勝ってのは、2連敗した16人の中で最上位になった、ということ。ね、どう考えても前者の方が上でしょ?

「続・新オセロ方式新順位決定方法」への18件のフィードバック

  1. Unknown
    現行順位にかなり疑問があることには同意します。

    前のコメントにも書きましたが、初戦で上と下を当てることがいけないと思います。かといって、初戦で上と上を当てるのもどうかと思います。

    ×○○○○○だと現行方式で7位になる…初戦が実力者(=優勝者か優勝を狙えるくらい)に対しての負けで、○も実力者に対しての勝ちが含まれていれば、7位は妥当だと思います。初戦で上と下を当てて全部上が勝つと「理論上○に実力者が含まれていない」ことが論拠になっていたはずなので、順位を変える方向以外にも、初戦(2戦目以降も?)当て方を変えることでうまく行かないか検討してみると良いと思います。

    私の日記にも書きましたが、受け入れられるかどうかは、「正しさ」の他に「分かりやすさ」も必要な要素だと思います。そして、勝数優先の順位付けは余りにも「分かりやすい」ので、nakajiさんが「正しい」と思っていても、それを浸透させるには相当の困難を伴うと思います。

    返信
  2. Unknown
    当て方でなんとかならないかは当然考えるべきことなんですが・・・

    「実力順位」を正しく付けるってのがまずできないことかと。組みあわせに使う「評価順位」と実際の「実力順位」に多少のブレがあった際に、結果への影響がなるべく小さい方法が望ましいはずです。

    ちなみに、新オセロ方式で従来の方法で順位付けを行う場合、組合せは全くのランダムの方が良いと思ってます。

    例えば3連勝3連敗が22位になってしまう点、これは3連勝する8人の中に、1人しょぼい選手が混ざってれば良いわけです。

    また初戦負けの後5連勝が7位になる点、これも強い人が少なくとも1人、1回戦で負けてれば良いわけです。

    ただ全くのランダムで当てると、強豪同士の対戦が早い段階で組まれてしまうこととなり、傍目に見た「盛り上がり」という観点でちょっともったいないなぁと思うんですね。

    返信
  3. 大切なことが抜けてた
    そうだ、大切なことを言ってなかったかも。

    先日の名人戦前の理事会で、今度の全日本選手権でも新オセロ方式を採用することが決定しているそうです。

    そして、(おそらく)段級位順に割り振った「評価順位」によって最初の席が決まる、と。

    なので私は「当て方」についてではなく「順位決め」についてのみ語ってるんですね。

    返信
  4. あともう一つ
    今年の日本代表3名の選出方法は、名人戦、全日本、王座戦の優勝者となってます。そしてダブリとか辞退が出て補う必要がある場合、それは全て王座戦から繰り上げられます。

    なので、私個人としては、名人戦も全日本も「優勝者を選出する大会」と思っているので、優勝者がすっきりと決まればそれで良いと思ってます。

    強豪がどっちかの山に妙に偏ったりしなければ、それなりにすっきり決まると思っているので、全日本も名人戦のように段級位の上下で当てる、というのはとっても賛成なんです。個人的にはその他の細かいところは別にどーでもいい部分だったりもします。

    ただ8位回りとか16位回りでは、決めによって認定段位が変わってくるんですね。自分の段位がその辺にある人にとっては、この「順位の決め方」こそが一番大切なんじゃないでしょか。

    なので三段~五段くらいの人、及びそのくらいの段位を狙っている人は特に、この方式についてしっかりと考えてみて欲しいですね。

    自分が負けた相手は自分より上の順位、自分が勝った相手は自分より下の順位。これ以上スッキリする順位の決め方はなかなかないと思いますよ。

    返信
  5. Unknown
    >これ以上スッキリする順位の決め方はなかなかないと思いますよ

    同意します。中島さん主催の大会で、一度このやり方を試してみませんか。実際やってみてどうなるのかというところを、有志で検証してみたいと思います。

    やるとしたら、現行の大会のひとつをある日いきなりこれにするのではなく、特別大会を一つ開催できるとよいのですが。

    返信
  6. Unknown
    当事者同士の順位が逆転しないというのはたしかにわかりやすい。

    ただ気がかりは、勝を目指すゲームを負によって評価することになることに、かなりの不自然さがふくまれるのではないだろうか ということ。

    とくに、上位においてそれが顕著になりやすいだろう。(5勝1敗の成績が、その大部分をしめる5勝ではなく、6分の1である1敗を基準として決定されることになる。)

    どのような評価方法を採るにしても、可能なかぎり

    1勝の等価性をたかめる方策をとることでしか妥当な順位決定はできないと予想しています。

    その意味では、かつての全日本の形式はなかなかよかったと思うんですがね。

    返信
  7. Unknown
    >>taniadaさんへ

    >>やるとしたら、現行の大会のひとつをある日いきなりこれにするのではなく、

    >>特別大会を一つ開催できるとよいのですが。

    上野オープンをどっか一日引き取って

    やるというのも有りでは。

    (ちょうど32人集まる、この方式にしても

     優勝者は変わらない、上位5名位だったら

     すぐに集計が終わりそう

     →残りの順位はHP参照のことで)

    返信
  8. Unknown
    この日記とは関係ないのですが、段位で対戦を決めるというのは、名人戦のようにフリーで参加できる大会には不向きのように感じます。

    中島さんのように高段者で優勝を狙える実力のある方は良いのでしょうが、私のようにたいした実力のない者だと、初戦は捨てだなと覚悟しなくてはなりません。

    じゃぁ何故、優勝を狙わないのに参加するかというと、通常の大会にくらべて昇段のチャンスが大きいからに他ならないからです。

    他にも私と同じ考えで参加しているかたは多数いると思います。

    他の大会にくらべ4勝2段というのは、ゆるい条件ですよね。それにつられて3000円払って参加する初段クラスの人が多数いたと思います。

    そういう人のケアも考えて頂きたいなと思いました。

    いきなりの長文失礼しました。

    返信
  9. 優先の不思議
    今回中島さんが提案している方式で一度大会を行ってみるのが良いと思います。次回の関東大王戦で実施というのはいかがでしょうか?

    (ただし、前大王との優勝決定戦は別途行う)

    全日本で段位の評価順で対戦を組み合わせるという意見についてですが、私は反対です。

    名人戦のようなフリーの大会であれば、強豪選手のつぶしあいを避けるというのもわかりますが、厳しい予選を勝ち抜いた選手に対して段位だけで優先順位をつけるというのは非常に不平感を感じます。

    もしもそれをするのであれば、昇段の逆の降段規定もほしいですね。(五段以上の選手が地区予選で負け越して全日本に出場できない場合1段降段、等)

    返信
  10. Unknown
    今回の名人戦の対戦方法は全日本の方がいい気がする。

    全日本では無級の弱い人とは当たらない分けだし。

    当たり方に不公平が少なくなり易いんでは、と思う。

    日記と関係ない話なのでこの辺で。

    返信
  11. 試しにやってみる
    試しにやってみたいところですが、この方式、参加者が2のべき乗じゃないとできないんですよね。2のべき乗よりちょっと少ない程度なら不戦勝を入れることでなんとかなりますが、逆に34人とかだと、とっても困っちゃう。

    そんなわけででかなべさんの言うように、試してみるなら上野オープン、かしら。

    返信
  12. 試しにやってみる
    実際の大会で試してみるのも必要だとは思いますが、

    まずは、過去の大会で新順位決定方法を採用していたらどうなっていたかを見てみて、

    良い所・悪い所を議論してみるというのはどうでしょうか。

    過去の大会結果に新順位決定方法を試行した結果を

    下記のURLにアップしましたので、一度ご覧頂けたらと思います。

    第1~3回上野OP

    https://www.geocities.jp/mikawa_op/ueno_op.xls

    ’05・’06全日本

    https://www.geocities.jp/mikawa_op/zennihon.xls

    返信
  13. 面白い方式ですね
    「新オセロ方式新順位決定方法」面白いですね。考えれば考えるほど面白いです。

    きれいに直接対決の因果関係で結ばれているし、とてもシンプルな規則で決めているのもいいですね。

    同順位が出やすいことについて、以下のルールも加味するとどうでしょうか?(面倒なだけでしょうか..)

    <勝ち因果による順位>

    1. 全敗者を最下位とする

    2. すでに順位の確定している選手にのみ勝った選手を、次の上の順位にする

    これ、中部の土田五段提案の、負けた相手との因果関係で決める方法と逆の考え方です。だいたい同じような順位になります(優勝と最下位は必ず同じ)が、若干変わってきます。

    これは、

    「自分が勝った相手より必ず上の順位、そして負けた相手より必ず下の順位になる」

    を満たす順位に、少し幅(自由度)があるということに関係します。

    土田案では、負かされた相手の中で最も低い順位よりも低くなるラインを決め、勝ち因果の方法では、勝った相手の中で最も高い順位よりも高くなるラインを決めています。両ラインに幅ができることがあるということです。

    第2回上野オープンを例にとると、3位が2人同順位になっていますが、勝ち因果の方法では、この2人に差が出ます。

    1.土田大輔(五段) ==> 1

    2.冨永健太(七段) ==> 2

    3.村上健(九段) ==> 3

    3.辻慎司(四段) ==> 4

    5.佐藤紘一郎(二段) ==> 4

    この勝ち因果の方法を2次判定に使うか、

    両方の結果を足して少ない順に順位付けする(この場合3位2人なら折半で3.5(=(3+4)/2)、10位3人なら11(=(10+11+12)/3)として計算する必要あり)

    ことによって、同順位の出る確率が下がります(劇的に下がるがどうかは良くわからないのですが…)。

    返信
  14. 続きです
    理にかなった方式というというのは、何を基本にして考えられたかによって変わるので、これが絶対というのを求めるのはなかなか難しく、洗練されたものがいくつか存在してもよいと考えています。例えば、以前にnakajiさんが提案されていた、より実力のある選手が上位に入るための提案も、結果の平均(勝率,優勝率,N位以内に入る確率)に変化がでますが、結果の標準偏差を小さくする(番狂わせが起きにくく、安定して結果が出る)だけに留める方式(単純なシード方式など)も、個人的にはありだと思っています。

    また、全日本、名人、王座の3大会がそれぞれの特色がある方が面白いと思いますが、その特色のひとつに順位決定方法があっても良いとのではないでしょうか。この方式や従来の方式など3種類の方式(この方式、従来の新オセロ方式、世界選手権方式など)でやってみると、テニスのコートの違い(芝、クレー、ハード)のようで面白そうです。各選手のそれぞれの大会の相性も出てきそうですし。

    土田五段提案の新方式は今までにない個性のある方式だと思います。こういう方法で順位を確定できるなんて考えもしませんでした。三つ巴がないということも、言われて初めて気がつきました。数年前に始まった新オセロ方式は、このルールが出るのを待っていたかのようです。

    返信
  15. Unknown
    ちょっと気になるケースを・・・

    1回戦でA選手とB選手が対戦し、A選手が勝ちました。

    その後A選手は、急病若しくは急用で残りのラウンドを

    欠場(不戦敗)しました。

    この場合、B選手の順位は、やはりA選手の下にならざ

    るを得ない・・・・・んでしょうね・・・やっぱり。

    返信
  16. なんとなくですが、、
    > 1回戦でA選手とB選手が対戦し、A選手が勝ちました。

    > その後A選手は、急病若しくは急用で残りのラウンドを

    > 欠場(不戦敗)しました。

    実際に行ってない試合については不等式の理論を適用させず、

    実際の試合の結果のみ用いて順位を決めたらどうかしら。

    それで最終的に、A選手の順位は最下位にするの。

    返信
  17. 第四回上野の新順位形式での計算
    掲載されたのでこちらでも計算してみましたら

    興味深い結果が出てきました。

    最初負けの後の4連勝のT梨三段と

    最初勝ちの後の4連敗のN木さんが同順位になりました。

    (計算違いだったらスマソ)

    この方式で一番あり得るおもしろい結果だと思います。

    (ちなみに私はどちらでも22位)

    返信

コメントする