2日経って・・・

ごめんなさい、もうちょっと余韻に浸らせて下さい。


ここ数年、全く準備してないと決勝まで進んじゃうの法則がありまして・・・。
1998年の全日本選手権、2000年の全日本選手権と、昨日のブログにも書いたとおりどちらも決勝まで進んでいるんですが、この時は全く準備をせずに大会に臨んでたんですね。無欲なのが良いのですかねぇ、トントントンと調子良く勝ち進めたりしちゃうわけです。しかし残念ながら準備ゼロなので、必殺定石など用意しておらず、また、そんな状態なので全然勝てる自信もなく。そんな中でどちらの決勝も中盤で優位に立つも、肝心のところで頭の中真っ白。大逆転負け、と、そんな感じだったわけです。


実は今回も、全く準備などしてなかったのです。打つ定石も決めておらず、その場その場で定石選択をしていました。私は白ではタテドリストなんですが、4回戦の大清水五段戦では蛇定石で来るであろうことが予測できていたので、敢えて斜め取りで行ったりしました。


6回戦の末國九段戦が一つの大きな山だったと思っています。
「奴はいつも私の前に立ちはだかる」とどっかにも書いたことがありますが、普段は五分五分の対戦成績でありながら、大舞台では必ず泣かされている相手。
古くは1994年の名人戦四番勝負。次は1996年全日本選手権準決勝。その次は1997年全日本選手権ベスト16(この時末国九段は全日本初優勝)。
んでその末國君、私が2年くらいサボっている間に、名人戦をサクサクと優勝して、九段にまで駆け上がって行っちまいやがった。


一昨日のゲームも、序盤から中盤にかけて完全な末國九段ペース。私にとっては未知な展開でしたが、彼にとってはかなり経験がある様子。上辺でうまい手(この定石からは当たり前の手らしい)を打たれ、正直終わったかと思いました。しかしそこで諦めなかったのが良かった。なんとか凌げるであろう筋を探しつつ粘り続け、終盤はかなり難解な局面に。互いに悪手を繰り返して引分負け局面と僅差勝ち局面を行ったり来たり。そして最終的には4石勝ち!
ゲームが終わって石を数え、確かに33石以上あることを確認。よし、決勝だ! 中盤で死んだかと思っていただけに、この勝利には力が入りました。渾身の力をこめてガッツポーズを繰り返す。1998年全日本準決勝、金田七段に逆転で2石勝ちした時のガッツポーズと全く同様でした。


・・・と、こんな感じで運良く決勝まで進めてしまったのでした。準備してないと決勝まで進んでしまうの法則、これで3回目。しかしこの場合、上記の通り過去2回ともに決勝で逆転負けをしているのです。


決勝を待つ間、こういうことが頭の中をぐるぐるぐるぐる駆け巡るわけです。
そして実際今回の決勝も、中盤で優位に立ったりしたわけです。
過去2回の例では、それを見事に逆転されてたわけです。


しかし幸い、ゲーム中はそういうことが頭の中をぐるぐるしたりしませんでした。
「出来ればこっちに打ってくれ」という念力も結構効きました。
終盤の勝ち筋も、結構簡単に見えました。
そして初めて、決勝を勝ちきることができました・・・。

「2日経って・・・」への4件のフィードバック

  1. 多忙に多忙が重なって遅くなりましたが、おめでとう。
    もっともっと余韻に浸ってくださいな。
    ついでに、日本の三冠いっちゃいますか?
    私なんかは、ブロックの無差別代表になったごときで、
    1週間は余韻に浸ってましたから。
    それも11度目の挑戦だったかな。(スケールが全然違いますけどね。)

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  2. テレビ見ましたよ! とても面白かったです。こういう時にオセロはいいですね。誰でもルールを知っているし、勝敗がはっきりと見て分かるので。

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  3. お、早速の書き込みありがとうございます!
    3局目の「今は黒がいいですねぇ」という発言は、勝手に編集であの局面に付けられてしまったようです。3局目は序盤から一方的だったんで、盛り上げるために逆転したかのように見せたかったんだと思います。

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  4. 私もテレビ見ました。
    感動しました。
    オセロがもっともっとメディアに出るようになるといいですね。
    なかじさんの顔出しが無かったことだけが、ちょっと残念。

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